「テレマーケティングのコツを知りたい」と考えていませんか?
お互いの表情が見えないテレマーケティング(テレマ)では、すれ違いが起きやすいものです。
思いもよらないことでクレームを受けることもあるでしょう。
1日に何度もクレームを受けてしまうと、ストレスがたまり、仕事に嫌気がさしてしまうかもしれません。
この記事では、テレマーケティングのコツを9つ紹介します。
コツをつかんで顧客を満足させることで、ストレスを減らしていけます。
仕事のストレスで悩んでいる人や、スキルアップしたいと考えている人はぜひ参考にしてください。
テレマーケティングの目的は2つある
テレマーケティングを行う目的は大きく分けて2つあります。
- 販売:資料請求を促したり、商品を勧めたりする
- 満足度向上:お客様サポートを行う
職場によってはどちらか一方をやる場合もありますし、両方をやる場合もあるでしょう。
目的ごとにコツが異なるため、あなた自身がどちらの業務を行っているのかを意識しておいてください。
次章以降では、以下3つに分けてテレマーケティングのコツを紹介していきます。
- テレマーケティングにおける基本のコツ
- テレマーケティングで販売をするコツ
- テレマーケティングで満足度向上をするコツ
①は販売においても満足度向上においても役立つコツですので、漏らさずチェックしておきましょう。
②と③は業務を行っているものだけでよいので、確認してみてください。
テレマーケティングにおける基本のコツ4つ
まずは、基本となるコツ4つを紹介していきます。
- トークスクリプトを使う
- 声の高さ・声量・スピードに気を配る
- 顧客の話を遮らない
- わかりやすく簡潔に話す
お互いの表情が見えない状態で、円滑なコミュニケーションをするときに大切なポイントです。
「当たり前だ」と感じるものも多いかもしれませんが、振り返ってみると意外とできていないこともあります。
知っているかどうかではなく、「自分は実践できているか?」という観点で読んでみてください。
テレマーケティングにおける基本のコツ①トークスクリプトを使う
トークスクリプト(台本)は必ず、事前に用意しておきましょう。
テレマーケティングでは、顧客を待たせず、スムーズに対応することが重要だからです。
相手が何をしているのかが見えないため、対面時と比べて待たされることに不快感を持ちやすくなります。
基本的な応対については、トークスクリプトに載せておきましょう。
そして、トークスクリプトは定期的に見直して、ブラッシュアップするようにしてください。
「この質問はよくされるな」「うまく説明できなかった」と感じたものは、応対内容を整理し直しておきましょう。
整理しておけば、その後に同じ質問をされたときによりスムーズに対応ができます。
テレマーケティングにおける基本のコツ②声の高さ・声量・スピードに気を配る
視覚的な情報がないテレマーケティングにおいては、声があなたの印象を決めます。
声の高さや声量、話すスピードには気を配りましょう。
- 声の高さ:少し高めを意識する
- 声量:大きめを意識してハキハキと話す
- 話すスピード:相手の話すスピードに合わせる
電話においては、声が低く、こもって聞こえやすいです。
そのため、声は少し高め・大きめを意識してください。
話すスピードについては、相手のスピードに合わせるのがよいでしょう。
「時間がないからすぐに済ませたい」
以上のように、顧客ごとに異なるニーズを持っているからです。
相手の話すスピードは、相手の頭の回転スピードや急いでいる度合いによって決まるため、同じペースが効果的なのです。
ただし、メモをとってもらう必要がある場合には、ペースを落とすようにしてください。
テレマーケティングにおける基本のコツ③顧客の話を遮らない
発言しようとして顧客と声がかぶってしまった際には、顧客の話を聞くようにしましょう。
顧客に理解してもらうことが大切だからです。
あなたからすれば、「〇〇が問題だから、△△すればいい」とすぐにわかるかもしれません。
しかし、顧客は何が問題であるかも理解しきれていない場合も多いです。
顧客の話をよく聞き、理解がどこで止まっているのかを確認するようにしましょう。
その上で、問題点を明らかにして解決策を提示してみてください。
テレマーケティングにおける基本のコツ④わかりやすく簡潔に話す
わかりやすく簡潔に話すように心がけてください。
図を見てもらえばすぐに理解してもらえるものでも、テレマーケティングではすべて口頭で伝えなければいけません。
その上、伝える側のあなたと顧客には大きな認識の違いがあるため、正しく伝えることは思っているよりも困難です。
あなたからすれば、すでに知っている内容かもしれませんし、図解が手元にあるかもしれません。
しかし、顧客は初めて直面する問題ですし、資料なども手元にないことがほとんどでしょう。
そのため、簡潔に伝えることが重要なのです。
簡潔に伝えるためには、話す順番が大切です。
まずは重要なポイントだけをかいつまんで伝えましょう。
その後、細かい内容を伝えることで、顧客の理解が進みます。
この記事で紹介するコツを先に箇条書きで提示してから、解説しているのも読者の理解を促すためです。
この記事の構成も参考にしつつ、トークスクリプトを見直してみてください。
テレマーケティングで販売するときのコツ3つ
続いて、テレマーケティングで成約を目指すときのコツ3つを紹介します。
- 最初に電話の要件を伝える
- 話を聞いてもらえる状態を作る
- 断られたときの対策をする
販売を目指すときには、顧客の気持ちに寄り添うだけでなく、あなた自身の主張を伝えることが重要です。
ただし、顧客の気持ちに寄り添えないと、主張が通りませんので、基本を押さえた上で行うようにしてください。
テレマーケティングで販売するときのコツ①最初に電話の要件を伝える
販売をする場合には、電話の最初に要件を伝えるようにしてください。
お客様サポートの場合には、顧客の質問に回答することがゴールです。
しかし、販売の際には何がゴールなのかが明確ではないため、顧客は話に集中できなくなってしまいやすいです。
「今回は〇〇のご紹介です。」などと、要件を先に伝えておきましょう。
要件を伝えた後は、営業トークに移ります。
その際には、ただ商品やサービスの説明をするのではなくて、顧客のニーズを元に話すことが重要です。
「〇〇だったらいいなと思いませんか?」
以上のように、販売したい商品やサービスに対するニーズがあるかどうか、確認してみてください。
ニーズがあると判断したら、顧客は具体的にどんなニーズを持っているのかを掘り下げながら営業を続けます。
ニーズがないと判断したら、軽く商品の説明をしてお知らせ程度に留めておきましょう。
見込みのない客に時間をかけていると、効率が落ちてしまうからです。
とは言え、商品について知っておいてもらえば、顧客自身が生活の中でニーズに気づくこともあります。
商品の存在自体は知ってもらうようにしておきましょう。
テレマーケティングで販売するときのコツ②話を聞いてもらえる状態を作る
前章で要件を伝えることが重要だと紹介しましたが、営業電話であると知るだけで嫌悪感を示す方もいます。
こういった方に商品の説明に興味をもってもらうことは、非常に難しいです。
興味をもって聞いてもらえなければ、聞き流されてしまうだけで成約には結びつきません。
興味をもってもらうためには、断ってもよいと伝えるのが効果的です。
興味をもっていない顧客は、「どうやって断ろうか」と考えながら話を聞きます。
こんな状態では、商品を売るどころではありません。
事前に断ってもよいと伝えることで、断る理由を探すのをやめるよう促しましょう。
あなたの話に集中してもらいやすくなるので、ぜひ実践してみてください。
テレマーケティングで販売するときのコツ③断られたときの対策をする
断ってもよいと伝えますが、実際に断られたときには対処することが重要です。
もちろん、「何がなんでも買ってもらう」というわけではありません。
明らかにニーズがないと判断される顧客に対しては、押し売りせずにお知らせだけして電話を終えましょう。
「ニーズはあるけど納得がいっていない」という顧客に対しては、説明を続けていきます。
1回の説明ですべてを理解してもらうことは困難なため、顧客が勘違いしているケースもあります。
断った理由を聞いて「伝わりきっていないな」と感じる部分があれば、再度、説明しましょう。
テレマーケティングで満足度向上を目指すコツ2つ
続いて、お客様の質問に答えて満足度向上を目指す場合のコツを2つ紹介していきます。
- 顧客に話させるようにする
- 対面で接するように話す
顧客の満足度は、会社のブランドイメージに大きく影響します。
お客様サポートへの連絡は、顧客にとって会社と直接やりとりする貴重な場面だからです。
もちろん、実際には他の会社から委託を受けてやっているケースもあるでしょう。
しかし、顧客は「商品やサービスを提供している会社に連絡している」という感覚をもっています。
サポートでの対応そのものが、会社のブランドイメージになるのです。
イメージが悪ければ、商品やサービスの利用が落ち込んでしまうでしょう。
「売り上げにつながる仕事である」と意識しながら、対応してみてください。
テレマーケティングで満足度向上を目指すコツ①顧客に話させるようにする
当然ですが、サポートでは、顧客の質問に対する回答を伝えることが仕事です。
回答をする際には、顧客に話してもらうことを意識してみてください。
と言うのも、顧客は「自分の質問に答えて欲しい」と思っているからです。
顧客は、数いる顧客のひとりとして扱われることより、ひとりの人として扱われることを望んでいます。
顧客の質問内容について考えていくと、そういった顧客の心理が見えてきます。
その後〜〜してみたけどそれもダメで。何回やってみてもダメで。
時間ばっかりかかってしょうがない。イライラする。
もうどうしたらいいかわからないんです。」
以上のような質問を受けた経験があるのではないでしょうか?
サポートをするあなたからすると、「『〇〇がわからない』と言ってくれればいいのに…」と感じるかもしれません。
「何を試してみたのか」という情報は、サポートする際に役立ちますが、顧客の感情については役に立たないからです。
「何回やった」とか「イライラする」なんて言われても、「それはどうでもいい…」というのが本音でしょう。
しかし、顧客はこういった感情に寄り添ってもらうことを望んでいるのです。
感情に寄り添えるようになると、満足度が劇的にアップします。
感情的になっている顧客に説明をしても、うまく伝わりません。
まずは、顧客の話をとことん聴き、共感を示した上で説明してみてください。
普段よりも顧客の反応がよいことを実感できるでしょう。
テレマーケティングで満足度向上を目指すコツ②対面で接するように話す
テレマーケティングにおいては、トークスクリプトを元に話すことが基本です。
しかし、いかにも読み上げているかのような話し方は、顧客に不快感を与えます。
何度もお伝えしていますが、顧客は自分に寄り添ってもらうことを望んでいます。
機械的な話し方では、顧客の満足度は上がりません。
目の前に顧客がいることをイメージしながら、話してみましょう。
そのためには、トークスクリプトの内容を頭に入れておく必要があります。
「見ながら話せばいいや」と考えずに、ある程度は覚えるようにしてみてください。
覚えることで、顧客の感情にも注意が向くようになり、より自然に話せるようになるでしょう。
テレマーケティングのコツをうまく活かすには
ここまで、テレマーケティングのコツを9つ紹介してきました。
コツを知っておくことも必要ですが、実践することも大切です。
テレマーケティングにおいて基本的なトークスクリプトは、常に改善していくようにしてみてください。
自分のトークを振り返って得た気づきをトークスクリプトに反映するのです。
ブラッシュアップしていくことで、より顧客に寄り添ったトークができるようになるでしょう。
さらに顧客の心をつかみたい場合には、心理学を活用するのがおすすめです。
まとめ|目的別にテレマーケティングのコツを使い分けよう
テレマーケティングのコツを目的別に紹介してきました。
紹介したコツは以下の9つです。
- トークスクリプトを使う
- 声の高さ・声量・スピードに気を配る
- 顧客の話を遮らない
- わかりやすく簡潔に話す
販売のコツ3つ
- 最初に電話の要件を伝える
- 話を聞いてもらえる状態を作る
- 断られたときの対策をする
満足度向上のコツ2つ
- 顧客に話させるようにする
- 対面で接するように話す
目的によって意識すべきポイントが違いますが、最も重要なのは顧客の感情に寄り添うことです。
顧客の立場になって考えられれば、自然と顧客が心地よいと感じる話し方になっていきます。
「自分が顧客の立場だったらどう感じるか」を意識しながら、テレマーケティングをしてみてください。