営業方法のひとつであるアウトバウンド営業。
言葉は聞いたことがあっても、詳しい意味は分からないという人もいるでしょう。
そこで、この記事では、アウトバウンド営業について紹介していきます。
この記事を読めば、アウトバウンド営業の手法やメリットデメリットなど、アウトバウンド営業を網羅的に理解できます。
アウトバウンド営業のコツも紹介しますので、営業の成果を上げたい人はぜひ最後までお読みください。
アウトバウンド営業とは
「営業」と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、アウトバウンド営業です。
足を使って客の家や企業に出向いたり、電話をかけたりする営業のこと。
言い換えれば、企業側から顧客へアプローチしていく営業のことです。
アウトバウンド営業の手法として、以下3つのようなものがあります。
- 飛び込み営業
- 電話営業(テレアポ)
- メルマガ
新規顧客を見つけるための営業なので、相手のニーズが分からない状態から始まります。
「効率が悪い」と言えばそれまでですが、新規顧客の獲得は企業にとって必ず必要なものでしょう。
アウトバウンド営業のメリット
前章では、アウトバウンド営業の意味や手法をお伝えしました。
あまり良い印象を持たない人もいるかもしれませんが、アウトバウンド営業にもメリットがあります。
アウトバウンド営業のメリットは2つあります。
- 相手を選べる
- 1対1で向き合える
メリットを知っておくことで、アウトバウンド営業の良さを生かした営業ができます。
ここで、しっかりと把握しておきましょう。
アウトバウンド営業のメリット①相手を選べる
アウトバウンド営業では、こちらから顧客に働きかけるため、営業する相手を選べます。
- 「あの企業に導入して欲しい」
- 「知り合いを通じてサービスをおすすめしたい」
- 「あそこの企業はこのサービスを必要としているはずだ」
以上3つのような思いがある場合には、狙った相手にピンポイントで営業できるアウトバウンド営業が効果的です。
有名な大手企業に導入してもらえれば、サービスが一気に普及するかもしれません。
そう言った未来を想定して、戦略的に営業を行えるのはアウトバウンド営業の大きなメリットでしょう。
アウトバウンド営業のメリット②1対1で向き合える
アウトバウンド営業では、相手に直接働きかけるため、1対1で向き合えるのが特徴です。
WEB広告のように不特定多数に向けたものよりも、「自分に向けられたものだ」と感じるものの方が顧客の心に響きます。
つまり、声が届きやすく、相手がよりサービスや商品に関心を持った状態で購入してくれるのです。
サービスや商品に大きな関心を持っていない状態で成約することもありますが、あまり良い結果にはつながりません。
継続的に利用してくれなかったり、次の営業に好意的でなかったりしてしまうのです。
その点、1対1のアウトバウンド営業なら、成約すれば長い付き合いにある可能性があるでしょう。
アウトバウンド営業のデメリット
前章では、アウトバウンド営業のメリットを紹介しました。
続いて、アウトバウンド営業のデメリットを紹介します。
デメリットは全部で2つです。
- スキルに左右される
- 成約率が低い
デメリットを理解しておけば、よりメリットを生かした形で営業できるでしょう。
マイナス面にはあまり目を向けたくないものですが、営業で成果を上げたいなら必ず知っておくべきことです。
ここでしっかりと確認しておきましょう。
アウトバウンド営業のデメリット①スキルに左右される
アウトバウンド営業の成果は、営業マンのスキルに大きく左右されます。
営業先がどのようなニーズを持っているのかが見えないまま営業をするからです。
営業トークをテンプレート化しづらく、それゆえに、臨機応変な対応が求められます。
営業の経験を積んで、スキルに磨きがかからないと、高い成果を出すことは難しいでしょう。
スキルアップのためには、営業の経験を積みつつ、どうやったら成果が上がるのか分析する姿勢も必要です。
アウトバウンド営業のデメリット②成約率が低い
アウトバウンド営業では、顧客のニーズが分からない状態で働きかけるため、どうしても成約率が低くなってしまいます。
成約率の低いアウトバウンド営業で多くの成果を上げるには、とにかく数をこなす必要があります。
「営業がつらい」と感じてしまうのは、断られる回数の多いアウトバウンド営業の特性にあるのでしょう。
アウトバウンド営業の仕組み上、成約率が低くなってしまうのは避けられません。
メンタル面のケアに力を入れたり、スキルを磨いて成約率を上げたりして、対策を取りましょう。
アウトバウンド営業とインバウンド営業の違い
ここまで、アウトバウンド営業のメリットデメリットについて紹介しました。
良い面と悪い面の両方を理解した上で、メリットを活かすことを意識して営業してみてください。
そんなアウトバウンド営業と対の関係にあるのが、インバウンド営業です。
ここでは、インバウンド営業とアウトバウンド営業の違いを紹介します。
インバウンド営業は、顧客側から企業に働きかける営業のことです。
企業がセミナーを開催したり、WEB広告を出したりして、顧客からのアクションを促します。
1度に不特定多数にアピールできますし、興味を持ってくれた顧客に対して営業するため、成約率が高くなりやすいです。
ただ、セミナーなどで反応を得られないと、全く成果が上がらないというリスクもあります。
アウトバウンド営業が必要な理由
前章では、アウトバウンド営業とインバウンド営業の違いを紹介しました。
効率を重視するならインバウンド営業に軍配が上がります。
これを聞いた人の中には、「アウトバウンド営業に何の意味があるんだ?」「必要ないのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、実際、アウトバウンド営業にしかできないことがあり、必要な営業方法なのです。
アウトバウンド営業が必要な理由は以下2つです。
- 新規顧客を獲得したいから
- 認知度が低いから
あなたの企業が今後、どんな戦略で戦っていくかによっては、アウトバウンド営業が強い味方になります。
以上2つの状況にある場合には、アウトバウンド営業をした方が良いのかもしれません。
アウトバウンド営業が必要な理由①新規顧客を獲得したいから
インバウンド営業は、セミナーやWEB広告などで宣伝をして見込み客からの反応を待ちます。
しかし、そもそも宣伝が届かない人たちも必ずいます。
宣伝が届かない人たちに対して商品を売るなら、どうしてもアウトバウンド営業が必要です。
アウトバウンド営業なら、宣伝が届かない人たちにも直接アプローチできるからです。
また、新規顧客の場合には、自分たちが持っているニーズに気づいていない可能性もあります。
本人自身はニーズに気づいていないため、たとえ宣伝を目にしても興味さえ湧かないのです。
相手自身も気づいていない潜在ニーズを探り出し、成約に繋げられることが、アウトバウンド営業の必要性ではないでしょうか。
アウトバウンド営業が必要な理由②認知度が低いから
販売したい商品やサービスの認知度が低い場合、アウトバウンド営業で広めていくことが重要です。
まだ一般的でない商品やサービスの場合、顧客自身もニーズに気づいていません。
そのため、WEB広告やセミナーなどでアピールしても、反応が得られないのです。
インバウンド営業では、顧客からの反応が得られないとセールストークを聞いてもらえません。
その点、アウトバウンド営業なら、世間話から相手の潜在ニーズを引き出せます。
営業の難易度が高く、スキルが必要ですが、認知度の低い商品やサービスを販売したい場合にはアウトバウンド営業が欠かせません。
アウトバウンド営業に必要なスキル
前章では、アウトバウンド営業の必要性について紹介しました。
アウトバウンド営業は、新規顧客獲得や認知度の低いものを販売する時に必要です。
しかし、実際に営業を成功させるためには、高いスキルが不可欠です。
では、アウトバウンド営業にはどのようなスキルが必要なのでしょうか?
アウトバウンド営業で必要なスキルは、以下3つです。
- メンタルを整える力
- ニーズを掴む力
- 臨機応変に対応する力
以上3つのスキルがあれば、アウトバウンド営業で高い成果を出せるでしょう。
アウトバウンド営業に必要なスキル①メンタルを整える力
アウトバウンド営業はインバウンド営業に比べて、成功率が低いです。
「成功率が低くいのが当たり前」と思うだけでも、メンタルを保ちやすくなります。
とは言え、実際の営業で断られ続けると、どうしてもメンタル面が落ち込んでしまうこともあるでしょう。
落ち込んだ状態では、考え方が自分中心的になりがちになるので、営業活動はうまくいきません。
営業で落ち込んでしまった際には、メンタルを整える必要があります。
仲の良い友人と過ごしたり、趣味に時間を使ったりなど、自分なりの方法を探しましょう。
成功率の低いアウトバウンド営業で高い成果を出すには、たくさん営業する必要があります。
メンタルケアをしつつ、繰り返し営業を続けていく継続力が大切です。
アウトバウンド営業に必要なスキル②ニーズを掴む力
アウトバウンド営業では、相手のニーズが分からない状態で営業をします。
世間話から上手く相手のニーズを見つけ出し、営業トークへ移らなくてはいけません。
そのため、会話の中で「相手が何を求めているのか(ニーズ)」を的確に掴むスキルが必要です。
自分のニーズを話すことは、見方を変えれば、弱みを話すことでもあります。
営業に入る前の雰囲気作りで「この人になら話しても良いな」と思ってもらうことが重要です。
アウトバウンド営業では、ニーズを話してもらいやすい雰囲気作りをしつつ、相手のニーズを汲み取るスキルが必要です。
アウトバウンド営業に必要なスキル③臨機応変に対応する力
アウトバウンド営業では、相手のニーズなどが分からないため、臨機応変に対応しなくてはいけません。
営業トークはある程度、台本を作れるかもしれませんが、台本通りに話すだけでは相手には響きにくいです。
相手のニーズに合わせて営業トークを自在に変化させ、相手にとって魅力的な提案をするスキルが必要です。
営業の場数を踏み、経験を積むことでしか身につかないスキルと言えます。
普段の生活から目の前にいる相手のニーズを探るようにするなど、営業活動以外でも工夫をすると良いでしょう。
アウトバウンド営業のコツ
前章では、アウトバウンド営業に必要なスキルを紹介しました。
スキルは営業をしながら身に付けていくものです。
「自分にはスキルがないから営業は無理だ…」と考えるのではなく、効率よくスキルを身に付けることを考えましょう。
たとえば、営業後に振り返りをしたり、日常生活で他人のニーズを探してみたりなど、工夫をしてみてください。
ここまで読んだ方は、「アウトバウンド営業は難しすぎる」と感じた人もいるかもしれません。
しかし、アウトバウンド営業には以下3つのようなコツがあります。
- アイスブレイクしつつ話を聞き出す
- 商品を簡潔に伝える
- アフターフォローを徹底する
ただ闇雲に営業をするより、コツを意識していた方が成果が出やすいですし、スキルアップにもつながるでしょう。
ぜひ、ここでアウトバウンド営業のコツを押さえておきましょう。
アウトバウンド営業のコツ①アイスブレイクしつつ話を聞き出す
アウトバウンド営業では、まず初めにアイスブレイクをするのが一般的です。
もし、あなたが顧客の立場だった場合を想像してみてください。
いきなり訪問してきた知らない人から、何かを買うように勧められても買いたくないでしょう。
そのため、世間話から初めて、「この人と話していて心地よい」と感じてもらうことが重要です。
世間話から徐々に話を広げて、顧客のニーズを聞き出し、話してもらいましょう。
顧客自身では認識できていなかった潜在ニーズを引き出すのです。
潜在ニーズが営業トーク開始の糸口になりますので、粘り強くニーズを引き出しましょう。
アウトバウンド営業のコツ②商品を簡潔に伝える
潜在ニーズが引き出せたら、「この商品はニーズの解決につながりますよ」と紹介します。
この時、なるべく簡潔に伝えることが重要です。
長い説明では顧客が退屈してしまいます。
商品について語りたいことはたくさんあるかもしれませんが、相手が求めている情報だけで十分です。
何より、相手が興味を持ってあなたの話を聞いてくれることが重要です。
その商品が相手のどんなニーズを満たすのか、簡潔に説明しましょう。
アウトバウンド営業のコツ③アフターフォローを徹底する
成約してくれた顧客にはアフターフォローを忘れないでください。
アフターフォローをすることで、「私のことを理解してくれている」「ただ売りつけたいだけじゃないんだ」と感じてもらえます。
アフターフォローを徹底して信頼関係を気づいた顧客なら、違う商品の営業であっても、聞いてくれる可能性が高くなります。
毎回新しい顧客の元を訪れるのも良いですが、1人の顧客にたくさん買ってもらう方が効率よく成果を上げられるでしょう。
「買ってもらえればそれで良い」ではなく、次の営業につなげることを考えましょう。
「顧客とは長い付き合いをする」つもりで接してください。
まとめ:アウトバウンド営業で新規顧客をゲットしよう
アウトバウンド営業について紹介しました。
アウトバウンド営業はインバウンド営業に比べて労力やコストがかかりますが、新規顧客獲得に有効です。
アウトバウンド営業で大きな成果を出すには、以下のコツを押さえると良いでしょう。
- アイスブレイクしつつ話を聞き出す
- 商品を簡潔に伝える
- アフターフォローを徹底する
以上のコツを押さえて、アウトバウンド営業の成果を上げてみてください。